すべてが本になる

日々の雑感、書評などを公開していきます。つまらない本などありません、つまらないと感じたならば、それは自分がその本の面白さを見つけられなかったのです。

グリザイアファントムトリガー~トーカが可愛い~

私はいわゆる美少女ゲーム・・・いわゆるギャルゲーという奴も好きなので、最近プレイしたギャルゲーをご紹介しようと思います。

 

frontwingが生み出した名作、グリザイアシリーズの正当な続編『グリザイアフォントムトリガー』です。

 

 

フルプライスでは無く、ちょこちょこと続刊形式で発売する事への意見はさておき、シナリオが藤崎竜太だけあって、かっこいい軍事知識やバイクのような乗り物知識、どこかとぼけた世の中の見方が満載なのです。

 

グリザイアの果実では、主人公である風見雄二が美浜学園に転校してくるシーンから始まりますが、本作では有坂秋桜里が教員として御浜学園に赴任してくるシーンから始まります。

前作と異なり、美浜学園防衛省の諜報員育成学校としてその体裁へ変化させていましたが、有坂は一般人です。

風見雄二のように特殊な訓練を受けているわけでは無い、まごうことなき一般教科の教員として赴任してくるのです。

しかし、有坂の生い立ちにも特殊な部分はあるため、美浜学園の特殊さにもすぐに適応していきます。

一巻では有坂の視点で、学園の特殊さを描いてくのが主なストーリーになります。

グリザイアでいう、日常パートが主となります。

 

続いて2巻では、学生にして指導員としての資格を持つ、蒼井ハルトの視点で物語は進みます。

2巻からはグリザイアらしい バトルシーン、情報戦が描かれ、更にはヒロインの1人であるレナの過去も描かれます。

グリザイアの果実ではヒロインのトラウマを解消して惚れさせる。というギャルゲーらしい展開が見られましたが、本作ではそういったシーンはありません。ヒロイン達が諜報員としての訓練を受けているだけ合って、彼女たちが戦う場面が多かったように思います。

主人公がイケメン、中2病的強さを持つという作品は数多いですが、ヒロインたちが超人設定というのはめずらしい気がしますね。

 

さて・・・実はこの作品、ギャルゲーに分類こそされ、萌シーンは少ないです。ていうか無いです。立ち絵や一枚絵は可愛いですけど、男に媚び媚びなシーンが無い。

萌えじゃなくて燃えで勝負するぜ、という藤崎氏の意気込みが感じられます。

 

そうは言っても私もギャルゲーオタク(アニオタでもある)です。当然のように嫁を見つけ、既に夢の中でいちゃつくというステップまで踏みました。

そうです、表題の通り、佐倉綾音演じる 獅子ヶ谷桐花ちゃんです。

 

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獅子ヶ谷桐花

 

トーカちゃんはあやねるの媚びた声、ロリロリな容姿をしていながら、可愛いと言われることを嫌います。

スリーサイズも公式情報では74-56-79というデレステのアイドルばりのプロポーション

性格は典型的ツンデレというオタクに愛されるために生まれてきたような女の子です。

 

トーカは作中では狙撃手(雄二と同じですね)ですので、直接的な格闘シーンはまだ描かれていませんが、公式設定を見る限り格闘術にも通じているようです。(殴ってくれ)

よく見ると片足だけ縞々のハイソックスを履いているのも、どこかギャルっぽくてオタク達の琴線に触れます。

 

僕はアイコンの通り、ココアちゃんを永久嫁(生涯の嫁)に設定しているので、この子の声優をあやねるがすると聞いて購入を決定してしまったのですが、その感覚は嘘をつかなかったようです。

あやうく永久嫁を乗り換えそうになりました。ファントムトリガーにおいて、それくらいこの子は存在感があります。

 

なんだかトーカの宣伝みたいになってしまいましたが、そのトーカが活躍する『グリザイアフォントムトリガー vol3』は夏頃に発売するみたいです。

毎年、好きな小説やギャルゲーを生きる目標にして生きてきましたが、今年はトーカに会える夏を楽しみに生きていこうと思います。

 

というわけで藤崎先生、トーカの可愛いシーンをたくさんお願いします。

 

 

さくらのインターネットでMastodonのインスタンスを立てた

さくらのインターネットのクラウドサービスを使ってMastodonインスタンスを立ち上げました。

mystery-kawa.net

下記URLに従って操作したにもかかわらず、浅学が原因でいくつかハマったポイントがあったのでメモしておきます。

knowledge.sakura.ad.jp

DNSレコード登録後にサーバを再構成するとIPの相違が発生する

[状況]

さくらのインターネットサービスにて、DNSを設計後、サーバの設定にミスがあったので、サーバを再構成しました。

結果的にドメインにアクセスすると、以下のエラーが表示されます。

 

mystery-kawa.net からの応答時間が長すぎます。

 

サポートセンタに問い合わせると、DNSの設定後にサーバを再設定すると、DNSレコードとサーバとの間でIPアドレスの相違が発生し、結果的にアクセスが不可能になるとのことです。

 

[対処]

DNSレコードの削除後にサーバを再構成します。

ここで注意として、DNSではなく、DNS”レコード”を削除する。ということ。

私はDNSをまるごと削除し、結果的に以下のエラーが表示されてDNSの作成自体が不可能になりました。

 

不適切な要求です。パラメータの指定誤り、入力規則違反です。入力内容をご確認ください。 上位DNSサーバにて既に委譲設定がなされているため、指定されたゾーン名は登録できません. 詳しくは弊社サポートへお問い合わせください

 

このエラーが発生した場合は以下のURLに従って、ドメインのネームサーバをデフォルトに戻し、再度取得したドメインにネームサーバを指定します。


▼さくらで取得したドメインのネームサーバ情報を変更
https://help.sakura.ad.jp/hc/ja/articles/206205831

 

[うまくいくと?]

https://ドメイン にアクセスすることで、Mastodonの登録画面に遷移します。

後はゼロから始める~に従って、自分を特権ユーザに昇格させれば成功です。

 

[ちなみに]

DNSレコードの生成や上位DNSの権限委譲、サーバの構築には結構時間がかかります。

画面上で「作成されました」と出てから30分は開けて、ドメインにアクセスするとあせらなくてもすみますよ。

 

同じようなエラーに悩まされている方のお役に立てれば幸いです。

すべてがFになる~犀川創平は天才なのか~

本日は私が最も敬愛する作家、森博嗣先生のデビュー作『すべてがFになる』のご紹介です。

 

すべてがFになる THE PERFECT INSIDER S&M

すべてがFになる THE PERFECT INSIDER S&M

 

 

一言で言ってしまえば、孤島で密室殺人事件が起こる、というミステリーとしてはオーソドックスな設定です。

森博嗣の本当の処女作は『冷たい密室と博士たち』でしたが、担当編集氏の鶴の一声で本作がデビュー作として出版されたのは有名な話。

 

冷たい密室と博士たち (講談社文庫)

冷たい密室と博士たち (講談社文庫)

 

 

さてさて、『すべてがFになる』に戻りましょう。

ある日、N大学の学生、西之園萌絵は、絶海の孤島妃真加島で、天才プログラマ真賀田四季との面会に挑みます。

面会後、N大の教員犀川創平に面会の話をすると、犀川は「自分も真賀田四季に会いたい」と言うのでした。

大好きな犀川のそんな言葉に、萌絵は「今年のゼミ合宿は妃真加島に行きましょう」と提案します。

そして、妃真加島でのゼミ合宿中、真賀田研究所を2人は訪れます。

しかし、鉄壁のセキュリティで守られているはずの真賀田博士のラボからは花嫁衣装を着た遺体が出現したのでした。

 

私がこの作品を読んだのは、今から10年前。16歳の夏でした。当時小説なんて読んだことの無い私が、何気なく文庫本のコーナを見ていると、この『すべてがFになる』という衝撃的なタイトルが目に飛び込んできたのです。

自分でも驚くくらい、自然にこの小説を購入した私は、ミステリーというものの面白さの沼にはまっていくことになります。

 

当時の私にとって、ミステリーといえば、『家政婦は見た』。密室と言えば「実は秘密の経路があったのだ!」という程度のもの。

くだらない分野だと思っていました。

しかしその世間知らずは、この作品を端緒にして一気に消えていくのです。

 

ラボは24時間監視カメラで監視、カメラのログは完全に残っている、内部から鍵を開けることは出来ない、室内に人が出入り出来る経路は無い、自殺しか考えられないが、しかし遺体は両腕を切断されている。

これだけの不可能状況を作り出し、どのようにして密室をクリアするのか。

このトリック、当時はアンフェアだ。とか、○○の知識を自慢しているだけ。という批判も噴出したようですが、私が読んだときには時代が追いついたのか、簡単こそしても違和感を抱くトリックではありませんでした。

 

このトリックを編み出した犯人は天才ですが、それを見破った犀川創平は天才なのでしょうか?

もしも天才がある一方向に突出した人間である、というのなら彼は間違いなく天才です。

しかし、本作では天才、真賀田四季はあらゆる分野における天才として描かれているため、犀川創平のその天才が埋もれてしまっているのです。

 

森シリーズを通して染みついてしまう考え方として「でも真賀田四季の方が

すごくない?」という身も蓋もないイメージなのです。

ここまで勝てる気のしないキャラクターを一作目で登場させてしまう、森博嗣の才能には失禁してしまうのであります。

 

天才というのは私みたいな凡人からすると手の届かない人々に見えますが、彼らの中にもまた、才能という序列が存在するのです。

真賀田四季を見て、どこか孤独に見えるときもありますが、彼女は大衆が思うように孤独でも無く、そしてその才能は大衆の想像よりも偉大なのでした。

そんなことを思わせてくれるほどのパワーを持ったキャラクターを創造した森博嗣に格別の感謝を捧げます。

 

ロートレック荘事件~ミステリーのお手本~

言わずと知れた文豪、筒井康隆先生のロートレック荘事件をご紹介します。

 

ロートレック荘事件が刊行されたのは1990年です。筒井康隆のデビューが1960年ですので、作家として30周年の折に執筆されたようですね。

 

ロートレック荘事件 (新潮文庫)

ロートレック荘事件 (新潮文庫)

 

 

筒井先生は元来SF作家ですので、ミステリファンの皆様にはあまり馴染みが無いかもしれませんが、この他にも富豪刑事を描くなど、ミステリへの造詣も深い模様です。

 

富豪刑事 (新潮文庫)

富豪刑事 (新潮文庫)

 

 

さて、ロートレック荘の話に戻ります。

ロートレック ”と聞いてピンと来る方もいらっしゃると思いますが、この作品の主人公の容姿はかのロートレックと酷似しています。

下半身の成長が幼少期で止まり、アンバランスな体型をしているのです。

幼い頃の事故によって下半身の発達が止まってしまった主人公は、事故の原因を作った幼馴染みに支えられながら人生を生きていき、自立した大人へと育ちます。

そして、物語の舞台であるロートレック荘へ招待されることになるのです。

 

ロートレック荘の美女たちと交流を深める主人公でしたが、突如邸内に2発の銃声が響き渡ります。

銃声のした方へ駆けつける主人公たちでしたが、現場には拳銃によって殺害された美女の1人がいたのです。

この事件をきっかけに、ロートレック荘の3人の美女たちが次々と拳銃で殺害されていくのですが、果たして誰が犯人なのか・・・。

 

以上が物語のあらすじです。以下感想。

 

 

語れば語るほど、ネタバレになってしまうので、詳細は書きませんが、この物語に感じるのは筒井先生の「これがお前らの差別意識なんだ」という問いです。

私自身、障がいや病気に対して、差別意識は持っていない方であるという自覚がありましたが、この作品を読んだ後には結局自分にも差別意識障がい者より自分の方が優れているという感情があったのでは無いか、という疑問を持ちました。

 

人生は短く、楽しいことやつらいこと、様々な経験を積むことには限度があります。

しかし、読書は、たとえそれが創作であっても、他人の人生を生きるという経験をさせてくれると思います。

そういった意味で、この物語の犯人の歩んだ、悲しい人生を体験できたことは、貴重な経験なのでした。

 

双蛇密室-援交探偵、禁断の真実を暴く

今回ご紹介するのは、早坂 吝著 援交探偵上木らいちシリーズの第四弾

『双蛇密室』です。

 

双蛇密室 (講談社ノベルス)

双蛇密室 (講談社ノベルス)

 

 本シリーズは、援交探偵の名の通り、援助交際を行う18歳の女子高生(?)の上木らいちを探偵に据え、様々な事件を解き明かしていくシリーズです。

らいちはいわゆる高級娼婦であり、曜日ごとに異なるお客様を相手にしています。

一回の料金は忘れましたが、10万円ていどでやり放題というシステムだったと思います。

ちなみに本作の第1作目はメフィスト賞を受賞した『○○○○○○○○殺人事件』 です。

こちらも奇想天外な結末が待っているので是非。

 

○○○○○○○○殺人事件 (講談社ノベルス)

○○○○○○○○殺人事件 (講談社ノベルス)

 

 

さて、双蛇密室ですが、ある日らいちのお客様の1人である、刑事の藍川は自分が見る不思議な夢の話をします。

その夢とは、暗い部屋の中で自分が2匹の蛇に襲われる夢でした。

1匹の蛇におなかをかまれ、もう一匹の蛇が迫ってくるところで夢は終わります。

しかし、藍川はかまれた蛇のことをなぜか”良い蛇”だと認識してしまうのでした。

 

藍川は赤ん坊の頃、実家で蛇に襲われた経験があるのでそれが原因じゃ無いか、と考えますが、らいちはその話の矛盾点を突き、なにか隠れた真実があるのではないかと言い出します。

ここから藍川刑事の過去、そして彼の両親の悲惨な過去に向かって事件は進んでいくのです。

 

以上があらすじでした。

さて、早坂さんは1作目の○○○○○○○○殺人事件から、常識に捕らわれない意外な結末を用意することで有名です。

今までのお話は、エロミス、バカミスらしいオチが目立ちましたが、本作ではどこか五体不満足のような、悲しい結末が用意されているのです。

勿論、本作のオチも非常に秀逸なもので、この犯人を当てられた人はいないのではないでしょうか。

 

しかし本作では、探偵の存在意義や真実を暴くことの代償、そして本格ミステリ的な論理的な推理要素など単純にエロミスと片付けられるものではありません。

一見、ただの豆知識に見えるような記述も、推理に必要な重要な手がかりであったりするのです。

登場人物の何気ない台詞の中にも手がかりがありますが、じっくり読んでいても中々見落としてしまいます。

手がかりを何気なく潜ませることが出来る点で、著者のミステリ作家としての力量が非常に高いことが分かります。

 

さて、上木らいちの台詞で非常に印象に残った言葉があります。

「隠されている真実が、隠したままにしていることよりずっと怖いものだったらどうするの、その時あなたたちはどこに逃げるの」

「だから人はどうしようもない真実にぶつかった時、探偵になるしかないのよ。真実を楽しまなきゃ」

この言葉は「臆病だからこそ、真実を知りたい」と言った藍川に対して言われた台詞です。

この言葉から、らいちが探偵になった理由、世の中には知らなくても良い真実があること、真実を楽しめるようになるまでになにがあったのか。

様々なことが考えられます。

そして、簡単に真実を追い求めては大けがをするのだと言うことも。

らいちはどうしようもない真実を知った。だからこそ、探偵になるしかなかった。探偵になると言うことは、そのどうにもならない真実を解き明かすことで、真実を見つける度に傷つくしかない。

そんな探偵の悲しい一面を表しているのだと思います。

今後らいちの過去は明かされていくのか、そしてどうして探偵になったのか。

今後もシリーズから目が離せないのであります。

 

さてさて、女子高生のエッチな姿を文字(?)で見たい方、普通のミステリに飽き飽きしている方、本格が大好きな方、いろいろな方にお勧めできる作品です。

 

ただし、子供はやまない方がいい・・・かも。